医療広告ガイドラインはSNSに適用される?対象範囲を条文ベースで解説

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クリニックの集患において、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNSは不可欠なツールとなっています。しかし、多くの医療機関の経営者が直面する最大の不安が「SNS投稿は医療広告ガイドラインの規制対象になるのか」という点です。結論から申し上げますと、クリニックが運営する公式のSNSアカウントにおける投稿は、医療広告ガイドラインの規制対象に該当します。これは厚生労働省が定める指針によって明確に定義されており、違反した場合には是正命令や罰則の対象となる可能性があります。なお、本記事は医院経営者向けのマーケティング情報の提供を目的としており、法的な助言を構成するものではありません。

近年、SNSでの情報発信がクリニックの認知拡大や信頼獲得に寄与する一方で、意図しない違反表現による保健所からの指摘事例が相次いでいます。総務省が公表した「令和5年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2023年9月公表)によると、10代から20代のSNS利用率は約90%を超え、医療情報の検索手段としてもSNSが広く活用されています。このように社会的な影響力が強まる中、厚生労働省は「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第5版)」(2025年3月作成)を公表し、ウェブサイトやSNSにおける取り締まりを強化しています。本記事では、医療法および医療法施行規則の条文をベースに、SNSが規制対象となる基準とその具体的な判断要件を詳細に解説します。

目次

医療広告規制 とは何か?クリニック運営者が知るべき基礎知識

医療広告規制とは、患者が適切な医療を選択できるようにするため、医療法に基づいて広告可能な事項や表現方法を厳格に制限する制度です。この規制の目的は、医療の性質上、不適切な情報提供が患者の生命や健康に重大な危害を及ぼす恐れがあるため、虚偽や誇大な表現を排除することにあります。具体的には、医療法第6条の5から第6条の8までの規定がその中核を担っています。医療法に定められた範囲を超える広告は原則として禁止されており、これに違反した場合には行政処分の対象となります。

かつて医療広告規制は、チラシや看板、テレビCMなどの限られた媒体のみを対象としていました。しかし、2018年(平成30年)の医療法改正により、それまで「広告」の定義から除外されていた医療機関のウェブサイトやSNSが実質的に広告規制の対象に含まれることになりました。この改正は、ウェブサイト上の不適切な表示(絶対に治る、業界一の技術、などの誇大表現)による消費者トラブルが多発したことを背景に行われました。これにより、インターネット上のあらゆる情報発信が、厚生労働省の定める医療広告ガイドラインの監視下に置かれることになったのです。

クリニック運営者が正しく理解すべきは、医療広告規制が「患者の保護」を最優先に設計されているという点です。したがって、客観的な事実に基づかない主張や、患者に誤解を与える表現は、いかなる媒体であっても厳しく制限されます。この規制の全体像を把握し、自院のマーケティング活動が法律の範囲内で適正に行われているかを確認することが、安定した医院経営の基盤となります。

医療広告ガイドライン SNSに適用される境界線とは

医療広告ガイドラインは、SNSのアカウントや個別の投稿に対しても完全に適用されます。厚生労働省が公表している指針において、メールマガジンやSNSアカウント、ウェブ広告はすべて規制対象の媒体として明示されています。つまり、「個人のプライベートな発信ではなく、クリニックが運営に関与している発信」である場合、その境界線を越えて医療広告規制の枠組みに組み込まれることになります。

具体的には、クリニックの公式Instagram(インスタ)、公式LINE、公式YouTubeチャンネル、医師個人の名前を冠したTikTokアカウントなどが対象です。これらの媒体で発信される情報は、通常、アカウントプロフィールやリンク先(HPのURL、予約フォームなど)を通じて、特定の医療機関へ患者を導く構造になっています。したがって、単なる日常の出来事の投稿であっても、クリニックの認知度向上や受診を促す意図があると判断されれば、すべての投稿がガイドラインの適用対象となります。

一方で、医療従事者ではない一般のユーザーが、自身の体験に基づき自発的に特定のクリニックを推奨する投稿については、原則として広告規制の対象外となります。しかし、クリニック側がインフルエンサー等に報酬を支払い、特定の文言やハッシュタグを指定して投稿させた場合は「ステルスマーケティング」とみなされるだけでなく、誘引性と特定性が認められるため、クリニック自身が責任を負う広告規制対象となります。この境界線を明確に理解し、SNSにおける運用のルールを策定する必要があります。

SNS投稿が「医療広告」とみなされる2つの該当要件

特定のSNS投稿が医療広告に該当するかどうかは、医療広告ガイドラインで定められた「2つの要件」をいずれも満たすかどうかで判断されます。この2要件は、医療法第6条の5における広告の定義に基づいています。かつて医療広告の該当性には、不特定多数の人が認知できる状態であることを示す「認知性」という第3の要件が存在していましたが、2018年(平成30年)の医療法改正によって認知性の要件は削除されました。したがって、現在は以下の2要件のみで該当性が判断されるため、対象範囲が非常に広くなっています。

  • ① 誘引性(ゆういんせい):患者の受診等を誘引する意図があること(受診を促す、問い合わせを増やす、カウンセリングへ誘導するなどの意図が客観的に認められること)
  • ② 特定性(とくていせい):医業もしくは歯科医業を提供する者の氏名や名称、または病院や診療所の名称が特定可能であること(医院名が直接明記されていなくても、住所、電話番号、ウェブサイトのアドレス、プロフィールへのリンクなどから医院を容易に推測できる場合を含む)

SNSの性質上、プロフィール欄にホームページへのリンクが貼られていたり、投稿文の最後に「ご予約はDMまたはプロフィール欄のURLから」といった記述があったりすることが一般的です。この場合、投稿内容そのものが医療や治療に関するものであれば、患者の受診を促している(誘引性)とみなされ、さらにプロフィール欄から特定のクリニックが推測できる(特定性)ため、2つの要件を完全に満たします。その結果、その投稿は医療広告に該当し、ガイドラインに反する表現が含まれていれば違反と判定されるのです。登録者限定のクローズドなLINE配信や、24時間で自動的に消えるInstagramのストーリーズであっても、この2要件を満たす限り、規制を免れることはできません。

医療広告ガイドライン インスタでの違反事例と対策

ビジュアル重視のSNSであるInstagram(インスタ)では、特に写真や動画の表現において医療広告ガイドラインの違反が発生しやすくなっています。厚生労働省が実施している「医療機関ホームページガイドライン遵守状況監視事業」においても、Instagramにおける不適切な投稿への是正指導件数が増加していることが分かっています。ここでは、インスタで特によくある違反事例と、それを防ぐための具体的な実務対策を提示します。

よくある違反の筆頭は、ハッシュタグや投稿文における「誇大表現」や「比較優良」です。例えば、「#地域で一番の技術」「#痛みのない治療」「#絶対に綺麗になる」といった表現は、客観的なファクトに基づく証明が不可能なため、すべて誇大広告や比較優良広告として禁止されています。また、「当院で使用しているレーザー機器は最も効果が高い」といった、他院の治療方法や機器と比較して自院の優位性を示す表現も認められません。

これらの違反を防ぐための実務対策は、すべての情報を「客観的な事実(ファクト)」のみで構成し、主観的または誇張された表現を徹底的に排除することです。例えば、「痛みのない治療」と表記するのではなく、「麻酔を使用し、痛みに配慮した治療を行っています」と言い換えます。また、他院と比較するのではなく、自院で提供できる具体的な治療方法、治療プロセス、得られる可能性のある結果を淡々と説明する形式にシフトすることが求められます。Instagramのキャプション(投稿文)だけでなく、画像内のテロップやストーリーズ内の文字、ハイライトに保存された過去の投稿もくまなくチェックし、ガイドラインに準拠した状態を維持することが重要です。

医療広告ガイドラインで禁止される6つの広告類型とSNSでの具体例

医療広告ガイドラインでは、患者に誤解を与えたり、不適切な受診を促したりすることを防ぐため、以下の「6つの広告類型」を明確に禁止しています。これらの類型は、クリニックのウェブサイトやSNSにおけるすべての情報発信に例外なく適用されます。各類型について、SNSで発生しがちな具体例とともに対比した表を以下に示します。

禁止類型 規制の概要 SNSでの具体的なNG表現例
① 虚偽広告 事実とは異なる情報や、科学的根拠のない情報を発信すること 「1回の治療で効果が一生持続します」「科学的に証明された絶対的な治療法」
② 比較優良広告 他の医療機関と比較して、自院が優れていると主張すること 「日本トップクラスの医師が在籍」「近隣の競合クリニックよりも高い成功率」
③ 誇大広告 事実を誇張し、患者に過度な期待や誤解を抱かせること 「痛みを完全にゼロにするインプラント」「誰でも必ず効果が出る美容点滴」
④ 公序良俗に反する 良識に反する表現や、品位を損なう方法で集患を行うこと 「今だけ半額!早い者勝ちキャンペーン」「他院の失敗を嘲笑するようなパロディ動画」
⑤ 主観的な体験談 患者の主観に基づく治療効果に関する感想を掲載すること 「〇〇先生のおかげで長年の痛みが一瞬で消えました!(患者の手紙やメッセージの画像)」
⑥ 術前・術後写真 詳細な解説を伴わないビフォーアフター写真を掲載すること 「二重整形の症例」として、目元の術前と術後の比較写真だけを掲載し、価格やリスクを省略すること

上記のように、SNS特有の手軽さや、閲覧数を伸ばすためのインパクト重視の表現は、医療広告ガイドラインの観点から非常にリスクが高くなります。特に「主観的な体験談」と「術前・術後写真」は、InstagramやTikTokで多用されがちであるため、厚生労働省の監視事業でも最重点チェック項目として挙げられています。これらの類型に該当する投稿を行う場合は、単に「綺麗に見せる」ことだけを目的とせず、法律に定められた厳格な表示基準を満たす必要があります。

SNS運用で特に注意すべき「体験談」と「ビフォーアフター写真」の規制基準

SNSのフィード投稿やリール、ショート動画において、患者の喜びの声を紹介する「体験談」や、施術の劇的な変化を見せる「ビフォーアフター写真」は、極めて高い訴求力を持っています。しかし、医療広告ガイドラインにおいて、これらは患者を不当に誘引するリスクが最も高い表現として、以下のように非常に厳しい制限が設けられています。

まず、「患者等の主観に基づく体験談」については、原則として広告に掲載することが全面的に禁止されています。これは、治療の効果や経過には個人差があるため、特定の患者の成功例だけを主観的に紹介することは、他の患者に「自分も同じ結果が得られる」という誤認を与える恐れがあるからです。具体的には、患者から送られてきたDM(ダイレクトメッセージ)のスクリーンショットをストーリーズでシェアすることや、アンケート用紙の「痛くなくて感動しました」といった個人の感想をそのままリポストすることは、たとえ事実であってもすべて規制違反となります。

次に、「ビフォーアフター(術前・術後)写真」については、写真単体での掲載は認められていません。もし掲載する場合は、医療広告ガイドラインが定める以下の「必須項目」を、画像内または画像と地続きのテキスト内に、患者が容易に視認できる形式で併記しなければなりません。これは、限定解除が適用される余地を残すための必須実務です。

「術前・術後の写真を掲載する場合には、治療内容、費用、通常必要とされる治療期間・回数、並びに主なリスク及び副作用などに関する詳細な説明を付さなければならない。」
(厚生労働省『医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針』)

したがって、Instagramでビフォーアフター写真を掲載する際は、単に術前術後の写真を並べるだけでなく、以下の情報を同一投稿内に必ず記載する必要があります。この条件を1つでも欠いた場合、保健所から「誤認させるおそれのある写真掲載」として指導を受けることになります。

  • 治療内容の具体的な解説:どのような施術を行い、どのようなプロセスをたどったか
  • 費用の詳細(自由診療の場合):初診料、施術料、麻酔代などを含め、通常必要となる総額(税込み表示)
  • 治療期間および回数:標準的な通院回数や、効果が現れるまでの期間の目安
  • 主なリスクと副作用:腫れ、内出血、痛み、感染症、後戻りの可能性などの医学的事実

医療広告規制の「限定解除」を満たすための4つの実務要件

医療法に基づき、広告できる事項は原則として法律に定められた限定された内容(診療科名、診療時間、所在地など)に絞られています。しかし、これでは患者が必要とする十分な情報を提供することが困難です。そこで、医療法施行規則第1条の9の2に基づき、特定の要件を満たすことで、広告可能な範囲を大幅に広げることができる「限定解除」という制度が設けられています。クリニックのウェブサイトやSNS(バナー広告やリスティング広告を除く)は、以下の4つの要件をすべて満たすことで、治療のメリットや詳細な医療情報(自由診療の内容など)を広告可能になります。

  1. 要件①(情報の主体性):医療に関する適切な選択に資する情報であって、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること(SNSアカウントのプロフィールやタイムラインなど、ユーザーが自主的に訪れて閲覧する媒体であること。ただし、強制的に目に入るバナー広告やリスティング広告は対象外)
  2. 要件②(容易な問い合わせ先):表示される情報の内容について、患者等が容易に照会できるよう、問い合わせ先(電話番号、問い合わせフォーム、LINE等)を記載することその他の方法により明示すること
  3. 要件③(費用の明記):自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について、患者にわかりやすく情報を提供すること(価格はすべて消費税込みの総額表示とすること)
  4. 要件④(リスク・副作用の明記):自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について、患者が事前に理解できるよう適切に情報を提供すること

この4つの要件のうち、要件①と要件②はすべての掲載情報において共通して満たす必要があります。要件③と要件④は、インプラントや美容医療、マウスピース矯正などの「自由診療」に関する情報をSNSに掲載する場合に追加で必要となります。例えば、Instagramの投稿で「セラミック治療」のメリットを紹介する場合、その投稿内または即時に遷移できるプロフィールリンク先等で、具体的な費用(消費税込みの総額)と、割れや脱離のリスク、神経への影響などの副作用を明記しなければなりません。この限定解除の4要件を1つでもクリアしていない状態での治療紹介は、医療広告ガイドライン違反と判定されます。

クリニックのSNS(インスタ等)が医療広告違反となった場合の罰則規定

医療広告ガイドラインに違反する投稿をSNS上に放置し続けた場合、法的な罰則やペナルティが科されるリスクがあります。インターネット上の不適切な医療広告に対しては、厚生労働省の委託機関によるネットパトロールが常時実施されており、一般ユーザーや競合クリニックからの通報をきっかけに保健所からの是正指導が入るケースが多発しています。具体的な罰則内容は、医療法および同施行規則に基づいて以下のように厳格に規定されています。

まず、ガイドライン違反が認められた場合、所轄の保健所から「是正命令」や「中止命令」が出されます。この命令に対して期限内に従わず、不適切なSNS投稿を削除または修正しなかった場合、「6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」という刑事罰が科される可能性があります。また、意図的に嘘の情報を掲載した「虚偽広告」と判定された場合も、事前の是正命令を挟むことなく、同様に「6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」が適用されます。

さらに、保健所からの立ち入り調査や、表示内容に関する事実関係の報告命令を拒否したり、嘘の報告を行ったりした場合には、「20万円以下の罰金」が科されます。これらの罰則は、医療法第6条の5から第6条の8までの規定に基づいて執行されます。刑事罰が科されることは、クリニックの社会的信用を完全に失墜させ、廃院に追い込まれるほどの甚大な経営リスクとなります。「SNSだから大目に見てもらえるだろう」という甘い認識は、今すぐ改めなければなりません。

クリニックが安全にSNSを運用するための失敗パターンと対策

SNS運用の現場では、ガイドラインの知識不足や「他院もやっているから」という安易な模倣により、深刻な違反状態に陥るクリニックが後を絶ちません。ここでは、医療広告ガイドラインの観点から特に陥りがちな「3つの失敗パターン」を挙げ、その発生原因と実務的な回避・改善策を具体的に提示します。

失敗パターン①:インフルエンサーを活用した「体験談」の拡散と炎上

認知度を一気に高めるため、複数のインフルエンサーに無料で施術を提供し、InstagramやTikTokで「痛みが全くなくて本当に良かった」「〇〇先生の技術は日本一」と投稿してもらった。これが第三者の体験談を装った違法な医療広告(ステルスマーケティングおよび主観的体験談の掲載禁止違反)とみなされ、保健所から是正指導を受けた事例です。

  • 発生原因:インフルエンサーによる自発的な口コミ投稿は規制対象外であるという認識を誤用し、クリニック側が関与して投稿させた場合も規制外になると都合よく解釈したこと、および「主観的な体験談は一切広告できない」という大原則を忘れていたこと。
  • 具体的な対策:インフルエンサーを起用したプロモーション(タイアップ広告)を行う場合であっても、体験談(主観的な効果の感想)を語らせることはできません。投稿内容は、治療の「具体的な流れ」や「提供している設備・環境」などの客観的な事実に終始させ、必ず「#PR」などの関係性を明示させます。また、客観的な事実のみを発信させるよう、事前に投稿原稿の監修体制を整える必要があります。

失敗パターン②:手軽に投稿したストーリーズでの「ビフォーアフター写真」の是正命令

「本日の症例紹介」と題して、Instagramのストーリーズ機能を使用し、目元の二重施術の術前と術後の写真を左右に並べた画像を掲載した。24時間で消える媒体であるため問題ないと判断し、費用や具体的なリスクの記載を省略していたが、監視ネットパトロールに通報され、保健所から直ちに是正命令が下された事例です。

  • 発生原因:ストーリーズという消えゆくメディアの性質上、一時的な表示であれば広告規制の厳密な適用から外れると勝手に誤認していたこと、および写真単体でのビフォーアフター掲載が禁止されていることを理解していなかったこと。
  • 具体的な対策:24時間で消えるストーリーズであっても、受診を促す意図(誘引性)と医院の特定性がある限り、医療広告ガイドラインの適用対象です。ビフォーアフター写真を掲載する場合は、画像内に必ず「施術名」「通常費用(税込)」「治療期間・回数」「主なリスク・副作用(腫れ、内出血等)」の4項目をすべてテキストとして挿入するか、詳細情報を記載した自院ウェブサイトの限定解除要件を満たしたページへの直接遷移リンクを厳格に設置しなければなりません。

失敗パターン③:他院を意識した比較優良広告による警告の受領

自院の最新医療機器の導入をアピールするため、「当地域でこのレーザー機器を導入しているのは当院のみであり、最も安全にシミ治療が可能です」と投稿した。近隣の競合クリニックから保健所へ「虚偽および比較優良広告に該当する」と通報され、事実確認の報告命令と警告文書を突きつけられた事例です。

  • 発生原因:「シミ治療で悩む患者に選んでもらいたい」という一心から、他院と比較した優位性を感情的にアピールしてしまい、客観的な実証が不可能な「最も安全」という誇大表現を用いてしまったこと。
  • 具体的な対策:医療広告において、他院との比較(比較優良)や、安全性を担保しない最上級表現(最も、業界トップなど)は一切認められません。対策として、他院の存在を文章に含めるのをやめ、「当院では〇〇社製のレーザー機器(厚生労働省承認機、承認番号:XXXX)を導入し、シミの治療を提供しています」と、承認の有無や具体的な機器のスペック等の客観的事実(ファクト)だけを正確に記述するように変更します。

医療広告ガイドラインに準拠したSNS運用代行会社の選び方

クリニックが医療広告ガイドラインを完全に遵守しながら、自院のみで継続的に魅力的なSNS発信を行うことは、日々の診療業務に追われる中で非常に困難です。そのため、多くの医療機関が外部のSNS運用代行会社を活用しています。しかし、代行会社が医療広告規制の知識を持たない場合、意図せず違法な投稿が繰り返され、クリニック自身が重大なペナルティを負うことになります。失敗しないパートナー選定のために、満たすべき比較ポイントを明確にして会社を選ぶ必要があります。ここでは、信頼できるSNS運用代行会社を選ぶための基準を比較表とともに解説します。

比較ポイント 株式会社キングプロテア 一般的なSNS運用代行会社 自社での完全内製(参考)
医療広告規制への専門性 極めて高い。医療法およびガイドラインに準拠した動画・投稿を徹底監修。 低い。一般的な業界のノウハウを適用するため、違反表現を見落とすリスクあり。 限定的。医師個人の知識量に依存し、最新の法改正に対応しきれない可能性。
制作チームの強み Z世代中心の制作チームが、今のトレンドを取り入れた高品質な動画・投稿を企画。 一般的なディレクターや外部のフリーランスが担当し、クオリティがバラつく。 自院のスタッフが担当するため、スマートフォンの簡易撮影にとどまる。
映像・コンテンツの実績 累計動画制作本数 1,500本以上(自社調べ、2026年8月時点、クリニック含む実績)。 数十本〜数百本程度。医療分野に特化した実績は少ない。 なし。日々の投稿をその都度、現場のスタッフが手探りで制作。
料金モデル・リスク 完全成果報酬型サービス「グロースシェア」を提供。初期コストを抑えた連携が可能。 月額固定費(30万円〜50万円)が成果に関わらず毎月発生。 スタッフの採用コストや、診療時間を削ることによる間接的な損失。
メディア等への露出・信頼度 メディア掲載 56媒体以上(自社調べ、2026年8月時点。Google News等)。 ほぼなし、または数媒体程度のプレスリリース転載のみ。 なし(自院の広告のみ)。

株式会社キングプロテア(King Protea Inc.)は、代表取締役の岸本一翔のもと、札幌に拠点を置きながら全国のクリニックに対応するSNS運用代行の専門企業です。自社で蓄積した豊富なデータと専門知識により、医療広告ガイドラインに完全準拠しながら、ターゲットに刺さる魅力的なショート動画やYouTube、Instagramの運用をサポートしています。医療機関という失敗が許されない領域だからこそ、専門性とクオリティを兼ね備えたパートナー選びが成功の鍵となります。

よくある質問

Q1. インスタのストーリーズ投稿も医療広告ガイドラインの対象になりますか?

はい、Instagramのストーリーズも完全に医療広告ガイドラインの対象となります。24時間で自動的に消去される仕様であっても、特定の医療機関へ患者を導く誘引性と、クリニックを特定できる情報が含まれていれば医療広告に該当するため、一切の猶予はありません。

Q2. 医師の個人アカウントで私的な内容を投稿する場合も規制されますか?

医師個人の私的な投稿であっても、内容が医療に関するものであり、プロフィール等から自身のクリニックへ誘導している場合は、特定性と誘引性を満たすため規制対象とみなされます。プライベートのアカウントであっても、医療に関わる発信をする際は注意が必要です。

Q3. 医療広告ガイドラインの違反に対して、どのような罰則が科されますか?

是正命令に従わない場合や虚偽広告を行った場合、医療法に基づき「6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」が科されます。また、保健所の立ち入り調査の拒否や虚偽の報告を行った場合にも「20万円以下の罰金」が定められており、経営上の重大なペナルティとなります。

Q4. インスタのプロフィール欄に治療費を載せないと違反になりますか?

自由診療(美容医療やインプラント、矯正歯科など)に関する投稿を行う場合、限定解除要件を満たすためにプロフィールのリンク先や投稿内などで、消費税込みの治療費の明記が必要です。費用情報を省略して治療のメリットだけを発信することは、ガイドライン違反に該当します。

Q5. クリニックのSNSで施術の「ビフォーアフター写真」を載せる条件は何ですか?

ビフォーアフター写真を掲載する際は、通常必要とされる治療内容、標準的な費用、治療期間・回数、および主なリスクや副作用の4つの詳細情報を、写真と同一の画面内または連続するテキスト内に明記しなければなりません。写真単体の掲載は、誤認誘導として禁止されています。

Q6. 患者様がSNSで書いてくださった好意的な感想をリポストできますか?

患者の主観に基づく治療効果や感想(体験談)を、クリニックの公式アカウントが意図的にリポストすることは禁止されています。たとえ患者自発の投稿であっても、それをクリニック側が宣伝として引用することは医療広告の「体験談の掲載禁止」に抵触します。

Q7. YouTubeの動画内で紹介する治療手順や風景も広告規制の対象ですか?

はい、YouTubeの動画内で紹介される治療風景やプロセスも、視聴者に受診を促す意図とクリニックの特定性があれば医療広告に該当します。治療の有効性を科学的根拠なく誇張して説明することや、副作用を説明せずにメリットだけを強調することは認められません。

Q8. LINE公式アカウントで友だち登録者だけに配信する情報は規制対象外ですか?

LINE公式アカウントを通じた配信メッセージも、医療広告規制の対象に含まれます。登録者限定のクローズドな環境であっても、受診を促す誘引性とクリニックの特定性がある限り、一般のウェブ広告と同様にガイドラインに準拠した内容でなければなりません。

Q9. クリニックのTikTokでスタッフのダンス動画を投稿するのは違法ですか?

医療や治療に直接言及せず、受診を促す意図(誘引性)が認められない単なるエンタメ動画であれば、広告規制の対象外となります。ただし、動画のキャプションやプロフィールのリンクから予約へ強く誘導している場合は、広告とみなされる可能性があるため慎重な設計が必要です。

Q10. 医療広告ガイドラインにおける「限定解除」の4つの要件とは何ですか?

①患者が自ら求めて入手する情報であること、②容易に問い合わせができる連絡先が明示されていること、③自由診療の通常費用がわかりやすく記載されていること、④自由診療のリスクや副作用が適切に明記されていること、の4要件です。これらを満たすことで、本来制限されている情報も掲載可能になります。

Q11. 無料カウンセリングの案内をする際も、副作用の記載は必須ですか?

無料カウンセリングの実施案内のみであれば副作用の記載は必須ではありません。しかし、カウンセリングを経て実際に提供される自由診療(インプラント、矯正、美容医療など)の具体的な施術名や効果をアピールする場合は、その施術に伴う費用とリスクの併記が必要です。

Q12. SNSのハッシュタグで「#地域で一番人気」と記載するのは違反ですか?

はい、客観的な事実に基づかない「一番人気」「最もおすすめ」といった最上級表現は、比較優良広告や誇大広告に該当するため違反となります。ハッシュタグであっても、他のハッシュタグと同様にガイドラインに反する表現を載せることは禁止されています。

Q13. モニター割引や「今なら20%オフ」といった情報をSNSに投稿できますか?

割引キャンペーンの案内自体は禁止されていません。ただし、割引前の通常価格、適用される条件、および施術内容に伴う主なリスクや副作用を、同一の投稿内で分かりやすく提示する必要があります。安易に「安さ」のみを強調する品位を損なう表現は避けねばなりません。

Q14. 医療広告ガイドラインの「特定性」は医院名がなければ回避できますか?

医院名が明記されていなくても、住所や電話番号、ホームページのURL、あるいは「〇〇駅徒歩3分の歯科医院」といった記述から容易に特定のクリニックを特定できる場合、特定性の要件を満たします。そのため、医院名を隠すだけで規制を回避することは不可能です。

Q15. リスティング広告であれば、治療費やリスクの記載を省略できますか?

いいえ、リスティング広告(検索連動型広告)やバナー広告には、そもそも「限定解除」が適用されません。これらは患者が自主的に探し求めた情報ではないため、法律で広告が許可されている限定された基本事項(医院名や診療科など)以外を載せること自体が禁止されています。

Q16. 医療広告規制の根拠となっている法律の正式な条文番号は何ですか?

医療広告規制の直接的な法的根拠は「医療法 第6条の5から第6条の8」までの規定です。また、ウェブサイトやSNSで限定解除を適用するための詳細なルールは、下位規範である「医療法施行規則 第1条の9の2」に定められています。

Q17. 医療法人理事長の個人のSNSで「おすすめの施術」を紹介できますか?

理事長個人のアカウントであっても、その発信内容が自法人の運営するクリニックへの受診を誘引するものであり、医院が特定できる場合は規制の対象に該当します。個人の感想を装った紹介であっても、客観的な事実とリスクの併記が求められます。

Q18. 治療に伴う副作用や費用を「ハッシュタグ」に含めるだけで要件を満たせますか?

ハッシュタグ内に治療費や副作用を細かく記載することは、患者が容易に理解し照会できる「適切な情報提供」とは認められない傾向があります。ハッシュタグではなく、画像のテロップ内や、投稿のキャプション(地の文)の分かりやすい位置に明記してください。

Q19. 厚生労働省が公表している「事例解説書」とはどのような資料ですか?

医療広告規制におけるウェブサイトやSNS上の具体的な違反例と、是正のためのQ&Aを分かりやすくまとめた公式資料です。令和7年3月に最新の「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第5版)」が作成されており、実務の指針となっています。

Q20. 自院だけで医療広告ガイドラインを守ったSNS運用を行うのは難しいですか?

ガイドラインの要件が多岐にわたり、かつ法改正や解釈の変更が頻繁に行われるため、専門知識のないスタッフだけで安全に運用し続けるのは非常に困難です。意図しない法令違反を避けるためには、医療広告に精通した専門のSNSパートナー会社と連携することが推奨されます。

本記事は医療広告規制の一般的な解説であり、法的助言ではありません。個別の投稿が広告に該当するか、限定解除の要件を満たすかの判断は、所轄の保健所や行政の解釈によって異なる場合があります。実際の運用にあたっては、医療広告に詳しい専門家にご確認ください。

まとめ:医療広告ガイドラインはSNSに適用される?対象範囲を条文ベースで解説

クリニックがSNSを運用する際、医療広告ガイドラインの遵守は避けて通れない最重要課題です。医療法第6条の5に基づき、受診を促す「誘引性」と医療機関を特定できる「特定性」の2要件を満たしたすべてのSNS投稿は、医療広告として規制の対象になります。ストーリーズのような一時的な配信であっても例外ではなく、違反した場合には6月以下の拘禁刑や30万円以下の罰金といった刑事罰を科されるリスクがあります。特に、患者の主観に基づく「体験談」の掲載禁止や、「ビフォーアフター写真」に対する費用・リスクの併記義務を正しく理解し、日々発信するすべてのコンテンツにおいて法律が定める基準を徹底的にクリアし続ける必要があります。自院のみでの対応が困難な場合は、法律に精通した専門的なSNS運用代行パートナーとの連携を視野に入れ、安全で信頼されるクリニックマーケティングを推進していきましょう。

最終更新日: 2026年8月21日
著者: 株式会社キングプロテア 制作チーム
監修: 株式会社キングプロテア 法務部
出典: 厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針」、厚生労働省「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第5版)」

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岸本 一翔(きしもと かずま) 株式会社キングプロテア 代表取締役 CEO/SNSマーケティング・ショート動画の専門家 2005年、札幌市生まれ。10代からSNSマーケティングの最前線に立ち、ショート動画を軸にした集客・ブランディングを専門とする。SNS運用代行およびショート動画制作では累計1,500本以上を手がけ、再生される動画の型と、フォロワーを「指名・来店・売上」へ変える設計に定評がある。 キャリアの原点は、札幌でも有数のAI先進企業・株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン。執行役員を2年間務め、AIO対策(AI検索最適化)をはじめとする最先端のAIマーケティングを実戦の現場で体得した。2024年に株式会社キングプロテアを創業。 実績は数字で裏づけられている。SNS運用代行事業では、自社アカウントを「札幌 SNS運用代行会社 おすすめ」で立ち上げわずか1ヶ月で検索1位を獲得。Googleニュースをはじめ大手メディア68社に掲載され、北海道有数の運用実績を誇る。 強みは、SNSの企画・撮影・編集・運用をワンストップで回しながら、そこにAIを掛け合わせて成果を伸ばす実装力にある。AIコンサルティング・AI研修・自社AIツール開発も手がけ、勘や感覚ではなくデータと仕組みで「バズ」を再現する。AI活用に関する電子書籍も出版している。

株式会社キングプロテアでは、貴社のSNSアカウントを丸ごとお任せいただき、採用・集客・ブランディングに直結するSNS運用代行を行っています。

オンライン相談は無料です。今こそあたなの魅力を動画で表現し、拡散しましょう!

株式会社キングプロテアは全く新しいSNS運用代行を提供する企業です。ありきたりな投稿代行ではなく、企画・コンテンツ制作・投稿・分析改善まで一気通貫で対応。貴社のターゲットに届く発信を継続的に行うことで、フォロワー獲得・問い合わせ増加・採用強化につなげる仕組みになっています。

キングプロテアの強み
✓企画・制作・投稿・分析まで丸投げOK
✓累計制作本数1500本以上の実績
大手メディア68社に掲載

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